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【講座開催報告】山里で遊ぶ2022 Vol.01

快晴の中、無事終了しました。2022年第一回目になります、「山里で遊ぶ」たくさんの方にご参加いただくことができました。
ありがとうございました!

第一回目は、八百津町久田見にあります、「岩平茶園」での「ブレンド茶を楽しむ会+お茶×野草」講師はいつもとお願いしています、半谷 美野子さん。

豊富な種類の植物が生息する岩平茶園の敷地内で、時間内で説明をしていくために、どの植物を詳しく説明すべきか…など考えながら案内していただいたようです。
いつもながら、彼女の知識の豊富さには圧倒されてしまいます。

農薬を使用しない栽培での商品作りをしてる岩平茶園さんのお茶。
体にも環境にも優しい上に味も美味しいと好評をいただいています。
そんな岩平茶園の敷地内のお茶以外の植物たちも、除草剤や農薬の危険にさらされることなく、すくすくと育っています。山1個が丸ごとが茶園の敷地になっている岩平茶園を散策させていただき、野草・山菜を採取。その後、煎茶と野草茶を自分でブレンドして、『自分だけのブレンド茶を作る』という贅沢な企画でした。そして、この日のお弁当は、お隣の町、七宗町で『農家民泊 のこ山』さんにお願いしました。

『農家民泊 のこ山』
Facebookページはこちら
季節の野草・山菜を使用した、美味しいお弁当。参加者の皆様からも、「美味しい!」「この味付けどうやるの!」という声がたくさんあがり、好評をいただけたようでした。
【お弁当のメニュー】
〇 タケノコの土佐煮
〇 原木シイタケフライ
〇 わらびのポン酢和え
〇 コゴミと桜の味噌マヨネーズ和え
〇 ニンジンサラダ
〇 ミニトマト
〇 ご飯
〇 玉味噌ふりかけ

2022年としては第一回
立ち上げの2021年から数えると6回目になる「里山で遊ぶ」。
試行錯誤だった2021年から、ブラッシュアップの2022年へ。
一歩づつでも進歩していけるように。
皆様に喜んでいただける企画をご紹介できるよう、がんばりますので、
今後ともよろしくお願いいたします!

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【講座開催報告】山里で遊ぶ2021 Vol.05

無事終了しました。 八百津の杉の精油、すごくいいかおりでしたよ!
切ったばかりの木のフレッシュな香りも堪能。 良い一日でした!
ありがとうございました!

YAOTSU MALL https://yaotsu-mall.com 「おいしい」体験~山里で遊ぶ 八百津町の豊かな自然の資源を活用した遊び方を提案します。

http://pousse.xsrv.jp/yaotsu-mall/event

大自然の資源にふれ、生活に取り入れる知恵を学ぼう。
昔から良質な建築材として使用されてきた植物には、長い間大切に使われてきたなりの特性・効果があります。 ただし、それらの良い特製・効果は、良い状態で健康に育った植物に期待できるものであり、育成状態の悪いものは、その特性が薄れる傾向があるのです。
ここにある、植物の性質、力について学びながら、楽しく効果的に生活に取り入れて行きましょう。
八百津町の林業で扱う樹種は主にスギとヒノキです。
精油は採油率が非常に低いので、希少価値が高く、高価なものになっています。
そんな、新たな森林資源活用の可能性としてヒノキの蒸留体験をしてみませんか?
お二人の講師をお迎えして、八百津町の山村エリアで楽しい時間を過ごします。

● 半谷美野子 森林インストラクター、和ハーブインストラクター 

● 小池 桃統子(もとこ) クロモジ大好き!全国のクロモジ生息地を訪れ、生息エリアによっての違いを記録中。 森の人をつなぐ ・森林セラピーガイド ・日本産精油のアロマセラピスト

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【講座開催報告】山里で遊ぶ2021 Vol.04

山里で遊ぶ2021 Vol.04「スギ・ヒノキのお話と蒸留体験」

開緊急事態宣言中は、開催できるのか? 不安な時もありましたが…、無事解除され、当日は天候にも恵まれ、八百津の山の中で気持ちの良い時間を過ごすことができました。

大自然の資源にふれ、生活に取り入れる知恵を学ぼう。
YAOTSU MALL https://yaotsu-mall.com
「おいしい」体験~山里で遊ぶ 八百津町の豊かな自然の資源を活用した遊び方を提案します。
http://pousse.xsrv.jp/yaotsu-mall/event

クロモジは本州・四国・九州に自生しており、八百津町でも一部のエリアで確認することができます。
精油は採油率が非常に低いので、希少価値が高く、高価なものになっています。
そんな、新たな森林資源活用の可能性として、クロモジの採取と蒸留体験をしてみませんか?
ここにある、植物の性質、力について学びながら、楽しく効果的に生活に取り入れて行きましょう。
お二人の講師をお迎えして、八百津町の山村エリアで楽しい時間を過ごします。

●森林インストラクター、和ハーブインストラクター 半谷美野子

●クロモジ大好き!全国のクロモジ生息地を訪れ、生息エリアによっての違いを記録中。
森の人をつなぐ ・森林セラピーガイド ・日本産精油のアロマセラピスト 小池 桃統子(もとこ)

※当イベントでは私有地に入らせていただき、植物観察をさせていただいております。植物観察、採取は土地所有者の方の許可をいただいた上で行っております。

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【講座開催報告】山里で遊ぶ2021 Vol.03

山里で遊ぶ2021 Vol.03「新茶を楽しむ会+お茶+野草」

無事終了しました。 ご参加いただきました皆様、ありがとうございました。 天候にも恵まれて、とても楽しい一日になりました。

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「おいしい」体験~山里で遊ぶ 八百津町の豊かな自然の資源を活用した遊び方を提案します。
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知らなかった大自然の資源を知りながら、新しいお茶の飲み方も考えちゃおう!
新茶摘み作業が終わったばかりの茶園で、今年の新茶を楽しんでみませんか?
森林インストラクター/和ハーブインストラクター半谷美野子さんを講師にお招きし、そこにある植物の性質、チカラを教えていただきながら、楽しく、効果的に生活にとりいれていくには? ということを考えて行きたいと思います。
大変な苦労の中での今年度の製茶作業が完了したばかりの茶園で、今年の新茶の美味しい楽しみ方を教えていただきながら、お茶を楽しみましょう。
岩平茶園内での植物観察の時間もありますよ!

●森林インストラクター、和ハーブインストラクター 半谷美野子

※当イベントでは私有地に入らせていただき、植物観察をさせていただいております。植物観察、採取は土地所有者の方の許可をいただいた上で行っております。

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【講座開催報告】山里で遊ぶ2021 Vol.02

山里で遊ぶ2021 Vol.02「新茶を楽しむ会+お茶+野草」

令和3年6月20日をもちまして、岐阜県がまん延防止等重点措置を講じるべき区域から除外されました。 開催できるのか…?という状況の中でしたが、当日は天候にも恵まれ、とても良い一日となりました。
まだまだ警戒を緩めてよい状況ではありませんが、感染拡大防止に充分考慮しながらイベントを開催させていただきたいと思います。
マスクの着用などご不便をお願いする場面もございますが、何卒よろしくお願いいたします。

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「おいしい」体験~山里で遊ぶ 八百津町の豊かな自然の資源を活用した遊び方を提案します。
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新茶を楽しむ会+お茶×野草で、知らなかった大自然の資源を知りながら、新しいお茶の飲み方も考えちゃおうの会 標高520mの久田見高原に位置する「岩平茶園」
http://pousse.xsrv.jp/yaotsu-mall/info-yaotsu-i…
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家族経営の茶園です。
祖父が40歳で山を切り開いてお茶の苗を植えたのが始まりで、約50年になります。
現在は、3代目のみちこが引継ぎ、製茶に奮闘中。
お茶ってもともと身体に良い飲み物として奈良時代から受け継がれてきたもの。
そうであれば、体にいいお茶を徹底的に追及したい!!
そんな思いを込めながら、自然に囲まれた八百津町の山奥で、小規模栽培だからこそできる、安心安全、丁寧なお茶づくりをしています。
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新茶摘み作業が終わったばかりの茶園で、今年の新茶を楽しんでみませんか?

森林インストラクター/和ハーブインストラクター 半谷美野子さん を講師にお招きし、そこにある植物の性質、チカラを教えていただきながら、楽しく、効果的に生活にとりいれていくには?ということを考えて行きたいと思います。

大変な苦労の中での今年度の製茶作業が完了したばかりの茶園で、今年の新茶の美味しい楽しみ方を教えていただきながら、お茶を楽しみましょう。

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※※準備中※※あるべき姿を考える【食の安全を考える 特産品 八百津せんべい】


八百津煎餅の「藤井製菓」さん。
せんべいの素材に、「岩平茶園のお茶」や、「永田養蜂のはちみつ」をはじめとし、地元 八百津町の素材を中心に、岐阜県産にこだわった素材選びをされています。
また、藤井製菓さんのホームページ、商品紹介では、このように記載されています。

昭和39年創業 藤井製菓の岐阜特産「八百津せんべい」は、食の安全を第一に原材料を厳選し安心して美味しく食べていただける商品を製造しております。
せんべいの主原料である小麦粉の香りと味は、日本を代表する味であり、防腐剤、着色料等、一切使用していないせんべいは自然食品そのもので、厳選した材料を使いまごころを込めて作りあげています。

藤井製菓さんの八百津煎餅を食べてみると、その優しい味わいと美味しさだけで、成分表示をみなくても「自然食品そのもの」ということが感じられるのですが、「からだは日々の食べ物からできている」安全な食を摂取する必要性を感じている方々や、子育て中のお母さん方にとって「食の安全」についての情報は大切なモノだと思います。

このページでは、藤井製菓さんに、製品に使用する素材選びについてのお話をうかがってみたいと思います。

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【講座開催報告】山里で遊ぶ2021 Vol.01

4月30日。コロナ禍の中ですが
少人数での「里山で遊ぶVol.01 山里の植物観察会」を開催させていただきました。
福地エリアの、七宗や白川に近い場所。
林業を営む方の仕事場となる山に入らせていただきました。

キチンと綺麗に整備された山のなか。
健康的に育った木々の根本には、日陰を好む植物たちが多く生育していす。
湿気も好むものが多かったのかもしれませんが…。

やはり、その場所の環境、育成条件によって
近い場所であっても生息している植物の種類には若干の違いがあるようです。

山で出会った植物たち

前日が雨だったので、余計に湿気がある環境になっています。
最初に目についたのは、
「ヤマネコノメソウ 山猫の目草」
少し形が似ているかもしれませんが、食べられる野草として良く耳にする「ユキノシタ」と同じ、ユキノシタ科に属する植物だそうです。
ユキノシタ科、ネコノメソウ属。
種類の同定が難しいようなのですが、ネコノメソウ属として20種類弱程度の種類の植物があるようです。
「猫の目」という名称がかわいらしくて、覚えやすいです。

続いて、「キンランソウ属」植物を、違う場所で見つけた2種。

左の写真。雨水が付いてるほうは、自宅の庭のキンランソウ属 シソ科「セイヨウジュウニヒトエ」右
の写真は、今回の観察会中に、福地の山の中でみつけたもの。こちらのキンランソウ属 シソ科「ニシキゴロモ」
名前が豪華です。
「ニシキゴロモ」は、山でしか見られない、キランソウの仲間だそうで、
白色のものは比較的よく見つかるが、この青紫色の花と出会うことは少ないそうです。
この日出会えたのはラッキーだったのかもしれません。
自宅の庭にさいている「セイヨウジュウニヒトエ」とは葉っぱの形や、表面の毛が多いなど違いがありますが、花の形の違いもありますが、キンランソウの見分けは難しそうです。

こんな感じでそのほかにもたくさんの植物と出会い、講師をしてくださった半谷美野子さんに説明をしていただきながら歩きました。
生息している植物の種類などの詳細説明は、膨大な量になるのと、
ここにあるのか。と、大量に採取に来る方が出たりすると困ってしまうこともあるので省かせていただきますね。山に入る場合は、その場所の持ち主や近隣の方に一声かけてから入らせていただくようにしましょう。

休憩・お昼ご飯・食べられる野草試食

2時間程度の植物観察の後は、山菜や、食べられる野草を使用したお弁当をみんなでいただきました。

食べたもの・口に入れたもの

★クロモジのど飴
散策中に、山の中でクロモジを発見した時にいただきました。
舐めながら、クロモジの香りを確認してみたり。

★クロモジ茶
生葉から抽出したものと、乾燥葉から抽出したものの飲み比べ
乾燥葉の方が圧倒的に香りが強い!

★わらび
灰であく抜きしたものと、重曹を使ってあく抜きしたものの、食べ比べ
※半谷先生のお手製。ありがとう~。

★お昼ご飯は、八百津町福地「とんぼ」さんにお願いした山菜&野草弁当。
さりげなく、小さなお花もあしらわれていて、とても可愛い。
コゴミ、山ウド、タケノコと今でしか食べられない山菜たちが入っていてとてもおいしかったです。

★野草ソルト2種
スギナと、クロモジ塩

★イタドリジャム
事前調査でお邪魔した、岩平茶園さんで採取させていただいた『イタドリ』で作ったジャム。クラッカーにつけてもらって味見。
※半谷先生のお手製。ありがとう~。

●お土産に
☆岩平茶園さん 野草茶(乾燥葉)
持ち帰ってからお家でお楽しみいただきました

☆スギナ粉クッキー
カキドオシなどのお花をあしらった、可愛いクッキー。
食べるのがもったいないけど、食べ始めるとガツガツ食べちゃう 笑
※半谷先生のお手製。ありがとう~。

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散策しながら、食べられる野草、食べてはいけない毒のあるもの、成分に偏りがあるので、食べる場合は自分の体質や摂取量を気を付けた方が良いもの、などの説明をいただきました。
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また、散策中に出会った「危険生物」
写真、迷ったけどやめました。
今年は「山ヒル」が多いそうです。
これから、梅雨時になるとさらに多くなりそうですね。
数回遭遇したので、写真撮影できているのですが、掲載は控えます(笑)
そのほかにも、マダニやススメバチなど。
山に入るときは遭遇する可能性のある、危険生物対策をしっかりしましょう。
ということも、教えていただきました。


少しづつ、植物の名前を憶えていくと、知らない植物の名前を調べるのも楽しくなってきます。

コロナウィルス感染症拡大防止の観点から

今回の開催を中止すべきか…少し迷いました。
当初から少人数制での計画であったことや、野外での活動であるということで、細心の注意をはらいながら決行させていただきました。
2回目以降の【里山で遊ぶ】の企画に関しましては、状況次第でZOOMミーティングでの開催への切り替えを想定した内容でご紹介させていただいていこうと考えています。
現地で、非日常感、その場の空気、参加者の交流を楽しんでいただきながら学べるのがベストだとは思っていますが、【里山で遊ぶ】の開催の目的は、山の価値を知っていただくこと。
リモート開催で、説明を聞いていただいたり、お手元に送らせていただいた資料、植物、味見していただけるモノなどを一緒に見ながらお伝えできる部分があれば、可能な方法で開催をしていきたいと思っています。
リモート開催への切り替えが決定した段階で、参加希望の方に再度参加の意思を再確認させていただきます。みなさまのご参加を楽しみにお待ちしております!
今後ともよろしくお願いいたします。

次回予定の「里山で遊ぶVol.02」は、こちらをご確認くださいませ。
おいしい体験「山里で遊ぶ」

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尾張領久田見と苗木領九カ村の山論

「山論」という言葉を辞書で調べると「江戸時代、入会林野の利害関係をめぐる、いくつかの村間の論争・紛議のこと。最終的には領主(または幕府)が裁決した。やまろん」となっている。

 古くの時代には、村や藩ごとの境界は、不明確きわまりない状況であった。中でも山林地内の境界は、地形が複雑であったり、人が容易に近づけない急峻な谷間があったり、展望のきかない山また山の中であったため、曖昧であった。

 「山論」を簡単に言えば、昔の村や藩の領地(境界)紛争である。福地と久田見(苗木藩と尾張藩)の境界紛争は、江戸時代の一六〇〇年も半ばころから、たびたび起こっていた。村の実力者や、村役による調停により、不満がありながらも口争いや小競り合い程度で、沈静化していた。

政権基盤が安定した江戸幕府は、元禄三(一六九〇)年、徹底した「検地」を実施した。そのころ、各藩の人たちは、村に定住するようになり、領(藩)主の統治が厳格化してきた。村を一つの単位とした、年貢制度(年貢が一村の全体責任で賦課することを中心とした)の確立は、村人にとって死活問題であった。一定の面積で最大の収量を上げ、年貢を納めるためには、田を肥やし、手入れを行きとどける必要があった。中でも、化学肥料がない時代、田を肥やすには、山野の木草(「刈干し」とも言った)が唯一の肥料となっていた。そのため木草の確保は、即収量の多寡を決定づけた。大量の木草を確保するには、相応の原野・山林面積を必要としたが、それまで自由に採草できた土地は、次第に自領の占有権を主張するようになり、紛争の種になってきた。

 福地と久田見の決定的な大山論は、文化十(一八一三)年犬地(現白川町)の杣が、村領内の倒木のケヤキを切り出していたのを、久田見の山見廻り役に見られ、大喧嘩となったのが発端である。この、ケヤキ事件があってからは、犬地村・福地村対、久田見村の山論が顕在化してきた。激怒した村人たちは、鎌・くわ・ナタ・竹槍などを持ち出すまでの争いとなり、多くのけが人も出るまでになった。

 こうしたなか、久田見村は、江戸の寺社奉行所へ提訴した。文政二(一八一九)年七月のことであった。訴えられたのは、犬地・福地の二カ村と二カ村を支援する上田・飯地・中野方・切井・黒川・赤河・蛭川の七カ村であった。

 山論の該当地であった福地・犬地の他に、なぜ七カ村が訴えられたかというと、久田見側が入会地と主張する、福地村の長曽川に架かる「長曽橋」(「長瀬橋」ともいう)に問題があった。この橋は、江戸への交通、年貢米の移送などをするために大切な橋で、福地の橋というよりも苗木藩の橋として位置づけられていた。このため、七カ村は、橋の保守点検や洪水で橋が流された際、再度、架橋するなどの賦役についていた。このことから、久田見は、福地・犬地と同様に紛争に対抗する同類の村と位置づけていたからである。

ケヤキ事件から提訴に至るまでに六年もたっているのは、その間に、地元で解決策を模索していたからである。何度も話し合いがされたものの、小競り合いは終わることがなく、ラチがあかないとして、久田見側が一方的に提訴したのである。その裏には、あくまで久田見の長年の主張を押し通そうとする考えと、久田見村は大藩の尾張藩(六〇万石)の配下であり、苗木藩は一万五百石程度の小藩であったことから、久田見村は苗木藩を侮り、尾張藩の権威力を見せつけようとする思惑があったとみられる。

 訴えを受けた江戸の寺社奉行所は、裁許のための当事者間の聞き取りをしたが、双方譲らず、なかなか結論が出せない状態であった。このことは江戸幕府の幕閣のあいだでも話題になり、尾張藩の後ろ楯を気にしながらの問題解決は、四年を要した。最終的には、笠松郡代(幕府の直轄地を支配する幕府の代官)の説得で、福地村の主張する境界が、文政六(一八二三)年に画定した。長期にわたる論争で、双方とも紛争疲れがあり、それが最終的な結論を引き出したとも言われている。

 決着までの四年間、双方の対応はすこぶる難儀であった。例えば、江戸で行われた事情聴取には、庄屋を始め、藩の役人などが江戸までたびたび出頭しなければならない。それに要する往復の日数と江戸滞在費用は、相当額にあがったであろう。また、決着までに江戸からの役人が出張し、四年間で四回に及ぶ現地調査をした。現地調査では、村人の出役を得て、食事接待、現地案内、宿舎の手配などをしたが、三回目の文政六(一八二三)年三月の現地調査は、神社奉行所の調査者二十四人が来村した。調査期間は実に七〇日間に及んだ。このときの出役人足は、苗木藩だけで、五千人を超えたという。久田見側でも同程度の人足が動員されたと思われる。

山論は、全国のあちこちで発生していたが、尾張藩領久田見村と苗木藩領九カ村の山論は、江戸幕府の幕閣の老中のあいだでも話題になっていたという。

 尾張藩久田見村と苗木藩犬地村・福地村の紛争の場所は、別図のとおりである。結論的には、福地・犬地村の主張通りの境界となった。すなわち、久田見村が自領と主張した茶碗、進退、清津、乱橋、押上、お追分、樽洞、伽藍谷、高木、伽藍、油草の西半分、小谷の西半分は、福地村の領地となった。

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宝蔵寺の昔話 房姫様物語08

宝蔵寺では檀家も多く法要から葬儀など和尚様一人では大変に忙しい。時々和尚様の都合もみて檀家へも赴く様になった。いつとなく檀家の皆さんより「よねさんに庵を作ってやったらどうか」の声があがり相談がまとまりて本堂の東隅あたりに庵を作るべく檀家より柱一本、萱一束と集め皆総出にて庵作り。よねは「私にそんなお金などありません」と云って断ると「そんな心配いらない。檀家で作ってあげるから。」との返事に只感動するばかり。正面には奈良徳行寺を出る時貰って来た観世音菩薩と丸い石を本尊にして宝蔵寺よりほかの佛具など貰って一応庵の形が整った。そしてその名も『慈草庵』と名付け尼寺として毎日の礼拝から宝蔵寺の和尚様のお手伝等葬儀、法要などそれなりに忙しい。檀家からも「慈草様」と言われて親しくお付き合いが出来た。檀家の皆さんの御親切、優しさで感涙にむせび一層佛道を邁進する。慈草庵開創と共に檀家の皆さんが寺の境内に一本の山桜を植えた。

 あれより二百五十年余り野黒藤山の寺の元屋敷。現在では幹廻り約十尺余、高さ約四十尺、悠々として今現在美しい花を咲かせて居る。

 或る夜、慈草様が寝て居ると深夜戸を開ける音がする。泥棒が入って来た。細目を開けて見ると何か物色をして居る。泥棒が私に危害でも加え様としたなら持参した短刀にて驚かしてやろうと布団の中で短刀が役に立たない事を祈っていた。庵には何も盗る物もなく出て行った。子供も大勢居て生活も苦しく物盗に入ったで有ろう。可愛そうにと思った。その後慈草様も高齢となり宝蔵寺の脇尼僧として約四十年、遂に六十二歳の天寿を全うしてこの世を去った。

 檀家の皆さんが寺の境内に亡骸を埋め五輪塔を建立した。俗名慈草庵浄心禅定尼と有る。時にして享和三年皆に惜しまれ乍ら藤山にねむる。誰が付けたか若い時の美しい尼さんで、その名を草姫様と今に云い継がれて居る。